住宅の揺れ幅を半分以下に低減
第一工業大学(所在地:鹿児島県霧島市)建築デザイン学科の古田智基教授らの研究グループは、地震による住宅の揺れ幅を半分以下に低減させる装置「制振ダンパー」を開発し、2月7日より同市の民家で装置の取り付け作業を公開した。
(画像はダンパーの概要図、第一工業大学の研究報告より)
古田教授は「低価格で大幅な耐震性能向上が見込め、実験では阪神淡路大震災級の地震に対応する性能を持っており、住宅の耐震化が進むきっかけとなればいい。地域の工務店に技術提供したい。」と話している。
横浜国立大と共同開発
「制振ダンパー」は横浜国立大学(所在地:横浜市保土ヶ谷区)との共同研究。
このダンパーは、直径約5センチ、長さ約47センチの筒型の構造で、力を吸収する高減衰ゴムなどが充てんされている。柱に取り付け、ピストンのように動いて地震のエネルギーを吸収。低コストで、施工やメンテナンスも容易という。
低コスト高性能
設置費用は一戸当たり10~20万円程度。同様の各住宅メーカーなどが開発している装置と比べ低コストだという。今後大学での販売を検討するとしている。
第一工業大学建築デザイン学科 研究報告(pdf)
http://www.daiichi-koudai.ac.jp/images/material/52/files/