電力の自由化目前
今年11月13日、「電気事業法の一部を改正する法律」が成立した。2014年に提出予定の法案が可決されれば、2016年には電力の小売事業者参入が全面的に自由化される。現状では、電力会社を乗り換えようと思っても地域に他の電力会社がない、ということが多い。しかし、自由化で新規の小売事業者が増えれば、利用者がそれぞれの条件に合う電力会社を選びやすくなる。
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自由化で変わること
現在は、各地域の一般電気事業者が発電、送配電、小売までを一貫して行っており、一般家庭では自由に電力会社を選ぶことができない。
今回の自由化では、送配電部門が中立な別会社として分離され、すべての発電事業者、小売事業者が送配電ネットワークを自由に使えるようになる。どの電力会社から電力を買うか、一般家庭でも選べるようになるというわけだ。
マンションが受けられるメリット
自由化により小売事業者が増えることで、最近話題の「一括受電システム」を取り入れるマンションが増えることが予想される。マンションの各戸で自由に契約することはもちろん可能だが、マンション全体で電力を一括購入したほうが割安だからだ。同じ量の電力を使うなら、低圧契約よりも高圧契約のほうが電力量料金は安い。さらにグループ割引などの交渉を行えば、より安く電力供給を受けられる。また、各戸で節電した分をまとめ、電力会社に売ることもできるなどのメリットがある。
新規事業者が多く参入すれば、低価格競争も高まるだろう。
すでにマンションに住んでいる人、これからマンション購入を考える人などには注目してほしい話題だ。

経済産業省 2013年プレスリリース
http://www.meti.go.jp/press/2013/12/20131206004