2月と比較すると、約0.1%の低下に
日本銀行は5月24日、3月の貸出約定平均金利を発表した。それによると、国内銀行の新規貸出平均金利は0.690%で過去最低となった。なお、2月の同金利の数値は0.793%であったことから、前月比約0.1%のマイナスとなった。
金融機関の種類別に見ると、最も低いのが都市銀行で0.534%、次いで地方銀行の0.906%、以下、第二地方銀行の1.131%、信用金庫の1.515%と続く。都市銀行は前月と比較すると金利が0.04%上昇したが、地方銀行と第二地方銀行は約0.2%、信用金庫は約0.3%の低下となった。
都銀と地銀・信金の金利差は縮小傾向
2月に始まったマイナス金利政策によって、金利がさらに低下した形となったが、特に地方銀行や信用金庫は金利の下げ幅が大きい。
地方銀行や信用金庫は、地元の中小企業への貸出や住宅ローンがメインとなっていることもあり、これまで、都市銀行と地方銀行・信用金庫との金利差は大きく開いていたが、マイナス金利導入を機に金利差は縮小の傾向にある。
なお、貸出金利の低下に伴い、住宅ローン金利の利率も低下傾向にあることから、マイナス金利導入以降、住宅ローン借り換えの件数は増加の傾向にある。

日本銀行 貸出約定平均金利(3月)
http://www.boj.or.jp/statistics/dl/loan/yaku/yaku1603.pdf