空室改善傾向は静岡、空室増加傾向は関西圏と福岡
ウェブ上にて「各種不動産評価」および「各種地価マップ」の情報を提供する株式会社タスは12月22日、「2017年関西圏・中部圏・福岡県の賃貸住宅市場の見通し」(以下、同レポート)について発表した。
同レポートは、公的統計情報に基づいた需給ギャップの分析と、同社が独自に開発した賃貸住宅の空室指標「空室率TVI(タス空室インデックス)」を元に、今後の住宅市場の見通しを予測している。
なお、需給ギャップは、推定賃貸住宅供給量から推定需要増減を引いた値となる。
関西圏・中部圏・福岡県の2府4県において、空室率TVIの改善が見込まれるのは静岡県、横ばいと見込まれるのが愛知県、悪化すると見込まれるのが大阪府、京都府、兵庫県、福岡県だ。
愛知はトヨタの好業績が後押し 福岡は民間借家増加傾向
静岡県で空室率TVIの改善が見込まれる理由は、民間借家の世帯数が増加傾向にある上に、貸家の着工数が低水準で推移しているため、需給ギャップの縮小が見込まれるためだ。
また、愛知県では民間借家の着工数が増加傾向にあるものの、トヨタ自動車の好調な業績を背景に、民間借家の世帯数も増加傾向にある。そのため、需給ギャップは横ばいと予測されている。
関西圏で空室率TVIが悪化する要因は、民間借家の世帯数の増加よりも、民間借家の着工数が上回る状況が続いているためだ。
また、福岡県では、民間借家の着工数が6年前の約1.7倍に増加しており、民間借家の世帯数増を大きく上回っている状況となっている。
(画像はプレスリリースより)
(分析:株式会社タス)

株式会社タス(プレスリリース)
http://www.tas-japan.com/