「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」実施
三井不動産レジデンシャル株式会社が中心となるサステナブル・コミュニティ研究会は、2012年12月~2014年4月の期間中、「マンション・コミュニティに関するアンケート調査」を実施していた。
そして今回、9月の「防災月間」に合わせて、その調査結果が明らかにされた。
(この画像はニュースリリースより)
居住者間での災害時の助け合いはわずか
今回の調査の対象となったのは、竣工年の異なる、首都圏のマンション5棟の居住者1,575戸。これらの居住者に対して、「災害時の助け合いに関する意識」「日常のつきあいと災害時の助け合いの関係」「マンション居住者の日常におけるつきあいの実態」が調べられた。
この結果分かったのは、「災害時に同じマンション内に駆けつけてくれる人」が「いない」人がほとんどだということ。築年数1年未満で8割以上が「いない」と回答し、築年数20年以上のマンションにおいても、6割以上がそう答えた。
また、マンション内において、「顔と名前が一致する人の数」と「災害時に駆けつけてくれる人」の関係を分析したところ、「顔と名前が一致する人」の数が多いほど、「災害時に駆けつけてくれる人」も多いことが分かった。
では、マンション居住者同士でつながりがある人達は、どのようなつきあいをしているのか。回答が多かったものから並べると、「会釈」「あいさつ」「立ち話」「連絡先交換」「おすそ分け」「お茶・食事」「趣味・興味」「悩み相談」「SNS」「お出かけ」「かぎ預け」となった。
さらに、他の項目との関係性が最も深かった「おすそ分け」について、「おすそ分けをする人」と「顔と名前が一致する人」の数の関係を見てみると、「おすそ分けをする人」がいる人の20%が、「顔と名前が一致する」人が20人以上いることも判明した。
居住者同士の日常の交流が災害時の助け合いに
今回の調査で分かったのは、マンションにおいて、居住者同士の日常の交流を深めることが、災害時の助け合いにもつながり、大切であるということ。
サステナブル・コミュニティ研究会では、コミュニティ支援施策の一環として、新築分譲マンションの居住者に向けて、「Park HOMESグリーティング入居あいさつ会」を実施してきた。これは、顔と名前が一致する関係づくりを目指して実施しているイベントで、これまで多くの居住者が参加してきた。
サステナブル・コミュニティ研究会では今後も、今回の調査結果を踏まえて、「顔と名前が一致する人20人」を目標に、居住者間のコミュニティ形成をサポートしていく方針だという。

サステナブル・コミュニティ研究会によるニュースリリース
http://www.mfr.co.jp/company/information/2014/pdf/0918_01.pdf