地方銀行初の金銭信託
広島銀行は10日、高齢化の進展により、相続への備えや老後資金対策へのニーズを有する顧客が年々増加する中で、「相続時のスムーズな財産移転」ニーズや「子や孫世代までに亘る長期的な財産管理」といったニーズに応えるため、個人向けの特約付き金銭信託「ひろぎんアセットトラスト」の取り扱いを開始すると発表した。
金銭信託
本商品は信託の仕組みを利用して個人の資金を中長期に亘り保全管理する遺言代用信託である。信託の契約にあたっては、同行の専門担当者が顧客に合ったオーダーメードの提案・アドバイスをするとのこと。
銀行側は契約時に報酬を得る一方、利用者にとっては死亡後の財産管理がしやすくなるメリットがある。死亡後だけでなく認知症など判断能力低下に備えた利用も可能。新サービスの導入で利用者の高齢化に対応する。
こういったサービスは、すでに大手信託銀行が手掛けているが、地方銀行では全国初となる。
ひろぎんアセットトラスト
6日から取り扱いを開始する「ひろぎんアセットトラスト」は個人が対象で、管理する信託金額は1000万円以上。信託期間は30年以内で、中途解約は原則としてできない。銀行が受け取る報酬は信託金額の2.16%。
利用方法
たとえば、相続後のトラブルを避けるために多額の金銭を一括で配偶者や子どもに渡さず、銀行から一定額ずつ受け取れるように設定するケースが考えられる。
何割かを一括で受け取り、残りを数年にわたって受け取るといった設定も可能である。生前でも、自分が認知症になるなどして判断能力が衰えた場合でも、あらかじめ少額ずつ金銭を受け取れるように設定することもできる。
受け取り方法については広島銀の専門担当者が希望に応じてオーダーメードで設定、契約する。受取口座については広島銀の口座を指定してもらう。銀行側には世代交代に伴う預金の流出防止にもつなげるメリットもある。

広島銀行
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広島銀行ニュースリリース
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