高齢者らをベッドで「拘束介護」していた実態が明らかに
東京都北区にある高齢者向けのマンションが、入居者160人中9割以上の入居者に対して24時間、もしくは夜間に拘束をしていたことがわかった。
そのため東京都は介護ヘルパーなどを派遣する事業所「医療法人社団 岩江クリニック」に対して改善勧告をおこなった。
虐待の通報より発覚
昨年11月に、岩江クリニックが運営している高齢者向けマンションで「入居者が虐待のようなことがおこなわれている」との通報があった。同情報が寄せられたことをきっかけに、東京都は介護ヘルパーや事業所から聞き取り庁舎をおこなった。
通報があった高齢者向けマンションには、マンションが提携するクリニックから医師が訪問し診察をおこない、介護事業所からはヘルパーが派遣され介護をおこなうシステムだった。
東京都の調査によると、派遣されたヘルパーは、クリニックの医師の指示書に従い、常に部屋にカギをかけ外出させないようにする、ベルトを使い高齢者をベッドに固定するなど日常的に拘束し介護サービスを提供していたことが明らかになった。
体の拘束は、生命の危険や緊急時のやむをえない場合のみ認められているが、派遣された介護ヘルパーは必要性を十分理解せず、「医師の指示があれば拘束は許される」と判断しおこなっていた。
東京都は、同クリニックに対して入居者の処遇改善などをおこなう旨を勧告し、来月末までに改善されない場合は業務改善命令などの措置を取るとしている。
舛添知事は定例会見で、
「巧妙というか厳しい言葉でいうと、法律の裏をかくような形でやっている。こういうことが許されてはいけない」(引用は、TBSニュースより)
と述べた。
(画像は東京都ホームページより)

東京都 報道発表資料
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2015/02