マンション排水管向け「リノベライナー工法」が1月発売
積水化学工業株式会社の環境・ライフラインカンパニーが、2015年1月より、「リノベライナー工法」の販売を開始する。
この「リノベライナー工法」は、マンション建物内排水管(横主管)の更生工法として、今回発売が決定した。
高経年マンションに求められる排水管(横主管)の更生
2012年末時点で、全国の分譲マンションストック戸数は、約590万戸とされている。そのうち約140万戸が、築30年以上の高経年マンションだという。
そして今後も、高経年マンションの増加が見込まれるなか、それら高経年マンションの価値の維持・向上を目的とした、設備の更新が重要となってくる。
そのなかでも、排水管更新工事市場における工事対象棟数は、現在、首都・近畿・中部の三大都市圏を中心とする築25~40年のマンションで、約4.5万棟が見込まれている。そして、今後はさらなるマンションの老朽化にともない、工事対象棟数が増大することが予測されている。
そのなかでも排水管(横主管)部分は、30年以上経過した高経年マンションにおいて、特に損傷が激しい例が多く、管路に穴が開いているケースもあるという。
しかし、こうしたケースの場合、表面被覆による補修は困難とされ、新しい更生工法が求められていた。今回発売が決定した「リノベライナー工法」は、そんな問題を解決し、開削困難な現場などにも適応するもの。
「リノベライナー工法」の特長
今回発売される「リノベライナー工法」は、排水横主管に、楕円形の硬質塩化ビニル管を折りたたんだ状態で加熱しながら挿入し、蒸気で円形に復元。エアで管内部に密着させることにより、老朽化したマンション排水管(横主管)を更生させる工法だ。
その特長には、以下のものがある。
(1)45度、90度の曲間部もシワなく更生可能(シワによる流下能力の低減を防ぐ)
(2)穴の空いた管路も更生可能
(3)開削工事が不要なため施工がスピーディー。工期が短縮され経済的
(4)高品質(更生材料は工場生産のため品質が安定)
(5)優れた流下性能(更生された管の内径は塩化ビニルの肉厚分だけ縮小するが、塩化ビニルは平滑性が高いため、通常、流下性能は低下しない)
(ニュースリリースより)
今後、「リノベライナー工法」は、マンション共用部全体の配管更新をワンストップでおこなう新たな商材として、2016年度には、75億円の売上高が目指される。
(画像はニュースリリースより)

積水化学工業株式会社によるニュースリリース
http://www.sekisui.co.jp/news/2014/1253828_20127.html