マイナス金利に関し、多くの企業は「影響がない」と回答
帝国データバンクは5月19日、マイナス金利導入に関する企業の影響調査を発表した。調査期間は、4月15日から30日まで。調査対象は全国の約2万3000社で、有効回答数は約1万社。
調査結果によると、「プラスの影響がある」「マイナスの影響がある」という回答がそれぞれ約1割となったほか、「影響がない」との回答が4割を超え、「分からない」との回答が約3分の1を占めた。
マイナス金利政策は2月16日に導入されて3ヶ月が経過したが、現時点においてもマイナス金利の効果が浸透していないことがうかがえる。
住宅ローン金利低下により、購買意欲向上か
なお、マイナス金利導入による影響について、プラスの影響が見られると回答した業種は「不動産」だ。不動産は、23.7%の企業がプラスの影響を受けると回答し、マイナスの影響を受けると回答した企業は、6.7%にとどまった。
マイナス金利の導入で長期金利が低水準となっており、住宅ローン金利が低下したことから、顧客の購買意欲が高まったと判断する企業が見られる。
帝国データバンクは、現時点ではマイナス金利の導入の効果が見られないとしながらも、今後、金利引き下げの効果が実感されることで、マイナス金利の効果が顕在化するとの見解を示している。

帝国データバンク
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p160505.html