前年比8%減 特にアメリカ大陸の落ち込み大
米・シカゴに本社を置く不動産大手のジョーンズ・ラング・ラサール(以下JLL)は1月19日、世界の不動産投資額の速報値について発表した。なお、投資額は速報値のため、今後変更となる場合がある。
同社の調査によると、2016年における世界の商業用不動産投資額は6510億ドル(約70兆9600億円)で、前年比8%の減であるという。なお、1ドルは、2016年10月から12月における平均為替レート、約109円で計算している。
特に投資額が減少したのはアメリカ大陸で、前年比9%の減となった。逆に増加したのは、アジア太平洋地域で、前年比4%増となった。なお、アジア太平洋地域で投資額が増加した国はシンガポール、中国、韓国で、減少したのは日本とオーストラリアだった。
なお、2017年の世界の商業用不動産投資額は6500億ドルから7000億ドルと予測している。
2016年の日本の不動産投資額 円建てで11%減
日本における2016年の不動産投資額は338億ドルで、ドル建てで見ると前年比1%の減少にとどまっているが、円建てで見ると3兆6700億円で前年比11%減となった。
また、昨年の第4四半期の投資額は81億ドルで、ドル建てで見ると前年同期比39%増となったが、円建てで見ると8830億円で前年同期比25%増となった。
JLLリサーチ事業部の赤城部長は、市場における不動産投資需要は依然として高いこと、また、金利水準が今後も同程度で推移するとの予測から、2017年の不動産投資額は大きく減少しないと予想している。
(画像はプレスリリースより)

ジョーンズ・ラング・ラサール(プレスリリース)
http://www.joneslanglasalle.co.jp/