今後、固定金利型住宅ローンは金利が上昇の傾向か
住宅ローンファイナンスに特化する株式会社MFS(以下、MFS)は9月21日、同日に発表された日銀総括を踏まえ、住宅ローン金利動向予想とマイナス金利恩恵の分析結果について発表した。
日銀は9月21日、マイナス金利政策を維持すること、また、長期金利の0%への誘導を目標とすると発表した。日銀の発表を元にMFSは、10月の住宅ローンの変動金利は9月と変わらないと予測した。
しかしながら、日銀が長期金利を0%に誘導することを目標としていることから、同社は、10月における10年以上の固定金利型住宅ローンは、0.05%程度上昇すると推測している。
住宅ローン利用者 マイナス金利の恩恵が少ない結果に
次に、マイナス金利の恩恵を調べるために、同社は潜在的金利削減額に対して実際に削減された金利が占める割合を調査した。
その結果、潜在的金利削減額が約3兆円に対し、実際に削減された金利額が約1370億円であったことから、わずか5%にとどまり、マイナス金利の恩恵を受けていない実態が明らかになった。
その要因としては、基準金利を引き下げる銀行が少ないことと、借り換えを行うユーザーが少ないことがあげられる。
銀行による基準金利引き下げが期待できないことから、同社は、ユーザーがマイナス金利の恩恵を受けるためには、ユーザー自らが借り換えを行うべきとの考えを示している。
(画像はプレスリリースより)

株式会社MFS(プレスリリース)
http://www.mortgagefss.jp/pressrelease/