首都圏の空室率と募集期間の推移
株式会社タス(東京都中央区)は、首都圏、関西圏、中京圏の賃貸住宅市場レポートを発表した。株式会社タスは、不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営している。
(画像はプレスリリースより)
首都圏の投資用マンション空室率は緩やかな上昇傾向にある。リーマンショック後から新規供給量が減少したため減少傾向にあったが、2012年後半からの新規供給量増加によって、2013年後半から空室率が上昇に転じている。
一方、募集期間推移は、各都市によってバラバラである。東京23区と神奈川県は微減傾向にある。空室率が高水準の東京市部は比較的短く、3ヶ月前後で推移している。
埼玉県は2012年半ばからの空室率急減を受けて、募集期間も短く2.2ヶ月程度で推移している。千葉県は2011年に急激に悪化したのち回復したが、2013年からの空室率の悪化を受けて募集期間も4ヶ月前後で推移している。
関西圏・中京圏の空室率と募集期間の推移
京都府は2008年までの大量供給によって空室率が高水準であったが、その後は供給量の抑制を受けて空室率は減少傾向にある。大阪府と兵庫県の空室率は、長期的にみると横ばい傾向を維持している。
中京圏の空室率は悪化傾向で推移していたが、愛知県では2013年前半から、静岡県では2013年後半から改善傾向に転じている。
次に、関西圏・中京圏における募集期間推移をみる。大阪府は微増傾向であったが、2013年後半から微減傾向に転じている。京都府は空室率の減少を受けて募集期間も減少傾向にある。兵庫県は2011年に7ヶ月前後まで悪化したが、4ヶ月前後まで回復している。
愛知県の募集期間は減少傾向にある。ただ投資用マンションの多い名古屋市は回転率が高い地域ということもあり、空室率は高い水準となっている。静岡県の募集期間は減少傾向にある。

賃貸住宅市場レポート2014年5月首都圏版
http://www.tas-japan.com/pdf/news/首都圏版賃貸住宅市場レポート2014年5月関西圏、中京圏版
http://www.tas-japan.com/pdf/news/関西圏、中京圏版